コリとハリの違い

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 整体やマッサージ店に行った時、さらにはヘアサロンに行った時、「お客様肩がとっても凝ってますね!」「肩がバリバリに張ってますね!」などと言われたことはありませんか。

 そう言われて「そうなんです。肩が辛くて困ってるんです…」と自覚のある人もいれば、「エッ、私の肩張ってますか?」とあまり自覚のない方もいらっしゃいます。 

  

「コリ(凝り)」と「ハリ(張り)」の違いってわかりますか?

  「肩が凝る」っていう表現は良く聞くので、なんとなくイメージはできると思いますが、「肩が張る」という表現はちょっと「???」って感じかもしれませんね。

  

 実は「肩が凝る」と「肩が張る」では意味が違うんです。

  ヘアサロンやマッサージ店の店員さんは、その違いをあまり意識することなくその言葉を使われているかもしれませんが、本当は全く違うんです。

  しかも、この違いを認識せずに、肩の不快感を取り除こうと自己流で肩を揉みほぐしたりすると、余計に筋肉の状態が悪くなり、逆に症状を悪化させてしまうこともありますので注意が必要です。

  

 「コリ」と「ハリ」は逆!

  まずは「コリ」と「ハリ」の違いを簡単に説明します。「コリ」はなんとなくイメージできるかと思いますが、筋肉が縮こまって硬くなっている状態ですこの状態の筋肉の内部は毛細血管が圧迫され血流が悪くなり、疲労物質や老廃物が溜まっています。また、神経なども圧迫を受けていますので肩の不快感や重さを感じます。

  この場合は、マッサージやストレッチをすることで筋肉の緊張がゆるみ、血流も良くなるので肩の辛さが改善されます。

  

問題は「ハリ」の方です。

  もう一方の「ハリ」とはどんな状態かと言いますと、筋肉が伸ばされて硬くなっている状態です。硬くなっているので「コリ」と同様に筋肉の内部の血流は悪くなり、疲労物質や老廃物は溜まっています。

 マッサージの刺激により、多少血流は改善しますが、伸ばされている筋肉が正常な筋肉の長さに戻ることはありません。

  「ハリ」の場合は、その筋肉を伸ばす原因となるモノが周辺にきっとあるので、その部位に対するアプローチが必要になります。

  

ここでは肩を例に説明します。

 「肩コリ」は肩の筋肉が縮こまっている状態です。寒い時期に薄着で外出すると寒さのため無意識に肩をすくめしまうことがあるかと思います。この状態が長く続くとあっという間に肩こりの完成です。

  この場合は縮こまった筋肉を直接ほぐすなりストレッチをすれば解決です。

 「肩のハリ」の方はいかがでしょう。肩の筋肉が伸ばされている状態です。これにはいくつかの原因が考えられます。

  

 ①拮抗作用を持つ筋肉の緊張

  拮抗作用を持つ筋肉とは関節の動きに対し、反対の作用をする筋肉のことを言います。

 例えば、肘を曲げて力こぶを作る筋肉(上腕二頭筋)と反対に肘を伸ばす筋肉(上腕三頭筋)が拮抗作用を持つ筋肉と なります。力こぶを作る上腕二頭筋が収縮すると拮抗作用を持つ上腕三頭筋は伸張されます。

 肩関節も肩甲骨に付着する筋肉の拮抗バランスによりその位置を変化させます。肩甲骨を背骨に近づけるように作用する筋肉(僧帽筋や菱形筋)と背骨から遠ざけるように作用する筋肉(大胸筋や前鋸筋)は拮抗関係にある筋肉となります。

 仮に、デスクワークでパソコンを使う時間が長かったり、元々姿勢が悪く、猫背が強いと身体の前面の大きな筋肉(大胸筋)が縮こまり、肩甲骨は背骨から遠ざかるような位置になります。この時、肩甲骨を背骨に近づける筋肉(僧帽筋や菱形筋)は外側にひっぱられるように伸ばされます。

 この場合は、身体の前面にある筋肉(大胸筋等)の緊張をゆるめる必要があります。

  

②付着する骨の位置異常(ゆがみ)

  日頃の姿勢や身体の使い方によって、骨格はゆがむことがあります。そのゆがんだ状態の骨格に付着する筋肉は正常な筋肉の長さでなく、ゆがみ方により、ゆるんだり、伸ばされたりした状態で付着することになります。

 例えば、筋肉の両端をそれぞれ肩甲骨と首の骨に付着する筋肉(肩甲挙筋など)があります。普段から頭部を前に倒した状態(ゆがみ)で過ごしているとこの筋肉は重たい頭部を後方に引く力を働かせながら、引き伸ばされていることになります。

 この場合は頭部を前に倒してしまうクセ(ゆがみ)を取り除くためのアプローチが必要になります。

  

③連結する筋肉の緊張

  頭から足先まで全身に張り巡らされている筋肉は筋膜と呼ばれる薄い膜で覆われています。

 スーパーで購入した鶏肉、よく見ると薄い膜がありませんか?あれが筋膜です。人体における筋肉もあれと同じように筋膜で覆われています。

  そして、この筋膜は連続・連結する筋膜同士がつながり合い、全身では10数本の筋・筋膜ラインが存在すると言われています(「アナトミートレイン」という考え方があります)。

 同一ラインの筋膜の中で一部の筋肉が収縮すると隣同士で連結する筋肉が伸ばされることがあります。また、隣同士でなくとも、同一ライン上であれば遠く離れた部位の筋肉が収縮しても伸ばされてしまうこともあります。

 肩のハリを取り除くために足にアプローチしたり、反対に脚の不調を取り除くために首や頭部に調整を加えたりするのもこのためです。

  

「ハリ」による症状にはご注意を!

  以上のように、筋肉のハリは色んな原因で発生しますし、素人目では「コリ」と「ハリ」の違いは分かりにくいです。そして、多くの場合、「ハリ」による症状の方が多く発生し、症状の程度も重いです。

  もし、自分でマッサージしても症状がほとんど変化しなかったり、逆に症状が悪化するようでしたら、筋肉が張っている状態かもしれません。

 「ハリ」による不快症状であれば、その原因をしっかり見極め、適切な処置をしなければ症状が良くなることはありませんので専門機関にご相談ください。

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